JAS認定の木材のこと
JAS認定基準を満たした、杉の柱のみを使用。
木造住宅の構造のかなめとなる柱。
その柱の強度基準とはどうなっているのでしょうか?
材木の強度基準はJAS(日本農林規格)によって規定されていますが
実は木造住宅に使われる柱(無垢材)のほとんどは強度が確認できていない
無等級材なのです。
一般的に柱の強度は材種別の目安で強度が推し量られているのですが、
木は自然の中で育っているもの、それらがすべて同じ強度であるわけはありません。
わたしたちハルサは後から交換できない構造のかなめとなる柱は強度が明確であるべき
という思いから使用する柱はすべてJASの基準を満たしたもののみを使用しています。
JASの規格にも、目視による「目視等級区分」と
機械により1本1本検査した「機械等級区分」に分けられます。
機械による等級区分は目視等級区分法に比べ、高い精度で木材を強さ別に区分できます。
わたしたちハルサが使用する柱はすべてこの機械で検査した
「JAS機械等級区分構造用製材」を使用しています。
建材としての杉とは?
杉と言うと酒樽や障子や天井板、床柱などに使われその芳香の良さ、柔らかい木肌を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、構造材としての杉はどんな木材なのでしょう。
杉は芯の赤い部分(赤身)とその周りの白い部分(白太)の間に膜のようなものがあり、以前は芯まで乾燥するのが難しい木材でした。
成熟された芯の赤い部分には粘り強さが、周辺の白太部分は硬さがあり、実は硬さと粘り強さの両方を兼ね備えたとてもいい木材なのです。しかし安定した強さがある檜と比べ、「一番いいのも杉、ダメなのも杉」と言われるくらい杉は非常にばらつきがあります。
平均以上の強度の杉。
ヤング係数E70以上。
そんなばらつきの多い杉を活かすために設けた基準が、
ヤング係数E70以上。
ヤング係数とは簡単に言うと硬さの基準でE○○と表記されます。
杉のヤング係数の平均はE70。
そこでハルサでは使用する柱材の最低基準のヤング係数をE70以上とし、
平均以上の強度の杉だけを選別しました。
含水率は、D15%以下。
もう一つの基準が、含水率D15%以下。
含水率とは木材にどれだけの水分を含んでいるかを表す数値です。木材は乾燥している方が狂いは少なく強度も上がります。
木材の含水率は、木をぎゅっと絞ってカラカラにした組織とそこに含まれていた水の重さの対比です。
伐採したままの木材は樹種にもよりますが、含水率は150%以上になっていることもあります。
それをゴロンと寝かせておくとだんだんと水分が抜け乾燥してきますが、日本の気候では最終的に含水率は15%くらいになると言われております。
(この状態を気乾状態と言い、その含水率を平衡含水率と言います。)
一般的な人工乾燥材の含水率は20%ですが、ハルサでは気乾状態に近い15%を乾燥の基準にしております。
だから、「JAS認定基準」。
狂いが少なく、強度が出る「含水率15%、」
粘り強さという杉の良さを活かすための最低強度「ヤング係数E70以上」。
この基準を抜き取り検査ではなく、使用される柱1本1本すべてを検査する全数検査にて合格した柱を使用しております。
建物の強度や耐久性を大きく左右し後から交換ができないものだからこそ、ハルサはJAS認定基準を満たした柱材を選んでおります。