施工管理のこと

何十年ともつ家を建てるために

住宅は完成したら小屋裏と床下は見ることができても構造のほとんどは壁の中に隠れてしまいます。

また、何十年と使われるものだけに、その耐久性は施工の内容、精度によって大きく左右されてしまいます。安心して長く住んでいただくためにも、ハルサでは施工精度を上げるためにいくつかの取り組みをしております。

図面の質≒家の質。
製本図面について。

人の命を預かる車は、商品化されるまでに様々なテストと検証が
何度も繰り返されるようです。

私たちが携わっている住宅も同じく人の命を預かるもの。
建築の場合、車のように実際に試作品を建築することはできませんので、各図面をもとに建築のシミュレーション(図面上で建築)をし、安全性や使い勝手などを検証することがとても重要となります。

そのためにも図面の精度を上げる努力は欠かせません。
100ページ以上にも及ぶ図面を検証し製本してから工事を始める理由もここにあります。

しっかりと決めて図面化することで工事もスムーズに進みます。やり替え、出戻り工事の発生は施工品質を下げる要因になります。

図面と現場の状況が必ずしも一致するとは限りらないのが建築の難しいところ。
だからこそ、図面の精度を上げ現場をスムーズに運営する取り組みが重要であると思います。
そのために、お客様にも未決事項を残さずしっかりと決めていただくようご協力をお願いしております。
「図面の質を上げることなしに、家の質は上がらない。」ハルサが図面にこだわる理由の一つです。

均一な仕上がりのための「施工手引書」。
均一な仕上がりのための「施工手引書」。

均一な仕上がりのための「施工手引書」。

1件の家を建てるには約30業者100人が携わり、部品の数は10万点ともいわれております。
その多くは現場で人による作業でつくられていきます。基礎、屋根、電気、水道などの業者さんや職人さんは
当然のことながら、色々な住宅会社で作業をしています。
何も特別な技術がいることでなくても、部材の長さや、つなぎ方、止め方、釘やビスの間隔など、小さな項目であっても本来は会社ごとに基準を決め、施工管理することが重要です。

残念ながら、木造建築業界はまだまだ大工さん任せ、職人さん任せ。
そして、管理は現場監督の経験やさじ加減で左右される。

それでは、決していいものはできません。
どんなに腕のいい職人、経験のある監督であっても、勝手に「この方がいいんだ。」「これが俺のやり方だ」と自分の経験や判断で施工されては本来の性能が発揮されなくなってしまいます。

今の家は昔のつくり方とは違い、一つ一つの部材を決められた通り、きちんと施工することで品質や性能が左右されてきます。
その意味では、「腕」だけでなく「誠実さ」が求められています。そして、施工を確かにしてもらうためにも、基準が必要です。
例えば、「充分な~」ではなく「3回行う」など数値で落とせるものは数値で基準をしめします。その指針となるのが「施工手引書」です。
物件ごとの「製本図面」とあわせ、この「施工手引書」をもって施工を行います。

10回の外部監査を
全棟実施

「施工手引書」を基にした「監査項目表」です。
規準が無ければ監査はできません。そして、何を基準にどう監査するのか?それはどのタイミングで、何回行うのか?現場監督の経験ではなく決まった数値に基づき監査を行います。
ハルサでは、現場監督による日々の管理に加え、第三者機関による10回の外部監査を実施しております。監査項目は300項目以上にも及び、すべての項目に合格をしなければ次の工程には進みません。
単にチェックするだけでなく、是正し報告することを徹底。自社+第三者のダブルチェックで、施工精度と品質の安定を目指します。

現場監査記録書

第三者機関を交え行った10回の監査記録は「現場監査報告書」としてお渡ししております。
コンクリートのなかの鉄筋の状況や壁の中の断熱材やシート、防水の施工状況など写真と共に監査項目、実施日を記載した100ページにも及ぶ報告書です。
住宅の高性能化に伴い、断熱、気密、通気の確かな施工は結露を防ぎ建物の耐久性を大きく伸ばします。
時々外壁のメンテナンス性と耐久性を混同される方がいらっしゃいます。社寺仏閣や古民家などが長く存在できるのは構造体が腐らずもっているため。
そのためには外壁などの一次防水も大切ですが、耐久性を一番左右するのは構造内部への雨水の浸入を防ぎ、水蒸気を逃がし、結露を防ぐ外壁の中の「二次防水」と呼ばれるシートやパッキン等の施工と建物内部の防湿施工です。
構造体の健康を保ち、建物が長持ちさせるためにハルサは外部機関の力も総動員し、施工にあたります。

現場監査記録書
品質証明の書類

品質証明の提出

ハルサでは建物の品質を証明するために
下記の書類をお引渡し後にお渡ししております。

・地盤調査報告書
・鋼材検査証明書(基礎鉄筋JIS規格品出荷証明書)
・レディーミクスコンクリート配合計画書
・レディーミクスコンクリート日本工業規格(JIS)適合認定書
・日本農林規格(JAS)品質証明書(柱・梁材品質証明)
・デコスドライ工法木造住宅内部結露被害20年保証
・断熱性能計算書(UA値計算書)
・気密性能試験結果報告書(C値測結果報告書)
・換気量測定結果報告書(24時間計画換気測定)
・現場監査記録書(第3者機関による10回の監査記録書)
・しろあり防除保証書(5年間)
・地盤保証書(20年間)
・保証書(自社保証)
・住宅瑕疵担保責任保険付保証明書
・工事監理報告書
・長期優良住宅認定通知書*
・BELS評価書*
(*別途申請料要)

私たちが建築する建物の品質や施工を保証するために
使用する部材や施工に関し自社のみならず第3者機関での検査や保証書も取得しお渡ししています。