断熱性能について

床暖房、全館空調を不要にした性能とは

快適さは機械ではなく家の性能で実現する

快適に暮らせることは、住宅において重要な要素の一つです。
大切なのはその快適さがずっと続くことではないでしょうか?

その快適さをどのように実現するかは今後の暮らしを大きく左右します。

最近は床暖房や全館空調などの機械設備で快適さを実現する家も増えてきました。

一般の住宅では使われない高性能で複雑な機械設備が装備されていると家自体が
高性能に感じてしまいがちですが、
果たしてその評価は正しいのでしょうか?

仮に20代で家を建てた場合、平均寿命から考えると、その家に60~70年住むことになるでしょう。

そして、その家の快適さが複雑な機械設備に頼っているのだとしたら、、、
機械の寿命は10~20年ほど。

その家に住み続ける間に何回交換しなければならないでしょうか?
それどころか、住宅ローン自体の返済も終わらないうちに数回の交換が必要になるでしょう。

しかも、機械が性能を発揮するためにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーを太陽光発電で賄うにしても、その分の容量を増やすことになり、
いずれにしても消費エネルギー増加に対する対策や出費が必要となります。
このように長期にわたる快適さを製品寿命が短く、エネルギー消費の伴う機械設備に頼るのはリスクのある選択だと私たちハルサは考えます。

例えば、複雑な部品が付いていて画像がきれいなテレビ。
特殊なセンサーが付いていて安全な車。
特殊で複雑な部品によって構成されていてもテレビも車も、それ自体が機械です。
特殊で複雑なものであれば、あるほど機械としての評価が高くなるのは当然のことでしょう。

しかし、家は機械ではなく建築物。
機械とは全く別物です。
であるならば、家として最も大切な要素の一つでもある「快適さ」は機械ではなく建築技術で実現してこそ、「家として高性能である」と評価できるのではないでしょうか。

私たちハルサが機械設備ではなく、建築技術によってもたらされる性能にこだわる理由です。

省エネ基準適合義務化のウソ

2022年、断熱性能基準である断熱等級に等級5、6、7が新設され、それまで最高等級であった断熱等級4の性能は2025年に義務化となります。

このことを業界では「省エネ基準適合義務化」と表現されていますが、この省エネ基準とは2016年に定められた基準であり、その断熱性能は1999年に定められた「次世代省エネ基準」と同じレベルです。
つまり20年以上も前の性能基準です。

「省エネ基準適合義務化」と表記されると高性能な基準が義務化されるように勘違いをされる方も多いのではないでしょうか?

そもそも、2024年現在、建築基準法に住宅の断熱性能の最低基準すらありません。
それを今回設けることになったと言う事であり、正しくは「省エネ基準の適合義務化」ではなく「断熱性能の最低基準新設」と表記されるべきでしょう。

最低基準なので、省エネや快適さとはほど遠い性能であると言えます。

これからの断熱性能とは

これから家を建てる際の断熱性能はどうあるべきなのでしょうか?

2022年まで断熱等級の最高等級であった等級4は2025年以降、最低レベルの性能基準となりますので、検討するレベルではありません。
今後何十年と住み続けることを考えると等級6を基準とし、最低ラインの等級5、高断熱と言えるのは等級7、少なくとも等級6を超えたものと言えるのではないでしょうか?

等級7(UA値0.26以下)を実現する付加断熱工法

私たちハルサでは、これから何十年と住み続ける家の断熱性能は最低でも等級6を超える性能が必要だと考えます。
さらに、省エネと健康を両立する基準としては等級7をお勧めします。


等級7を実現する断熱工法は従来の柱と柱の間に断熱材を充填する充填断熱という方法に加え、その外側にもう一層断熱材を施工する付加断熱によって実現されます。

壁の断熱材の厚さは合計21㎝にもなり、柱の外側にも断熱材が来ることで木部が熱橋となることを防ぎ、高い断熱性能をもたらします。
また、屋根には厚さ30㎝にも及ぶセルロースファイバーを充填します。